Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

PTSD

【国際会議】スイス人と解離性障害の話で盛り上がるなど。【精神科】

この3日間はintensive course of academic development : 学術技能を鍛えるための国際学会 を主催しています。 京都の宿に泊まりながら、あーだこうだ言いながらみんなでプレゼンを磨きあったり、偉いさんの講演を聞いたりします。 今年は“future psychiatry…

患者から学ばされる言葉ー元ボーダーのお姉さんー

ご無沙汰しています。一度ブログを書かなくなると全然書けなくなっていて、あぁこのままじゃまずいと思ってまたふでを取る次第です。 精神科医は、相談者のの人生や経験を生々しく聴くことが必要なことがあります。 だから、ほかの医師と比して多くの人の「…

てんかんと解離

先日はとある抗てんかん薬メーカーの社内講演会に呼んでいただき、とても簡単なすらいどを作成しててんかんの事を話してきました。。 僕のような超若手の精神科医が、てんかんのことを話す、というのは、業界人からすると鼻で笑われるようなことかもな、と感…

コスプレをしたい気持ちはどこから来るのか

患者にコスプレイヤーがいる。 コスプレをして、どう言った楽しみがあるの?と聞くと 「私可愛い、っていう系の人もいるだろうけど、違うな。私は、変われる気がするから、好き。」 その患者は、やはり自傷を繰り返し、いつでも「死にたい」と言っている外傷…

外傷とは見えない足枷のようで

このブログを自分のフェイスブックに投げるようになってから、「お陰で自己理解ができた」「自分もこの外傷的育ちってやつだと思う」と、コメントやメッセージをいただくことがあります。 自分の苦しみは、自分の力だけでは分からないことが多くて、自分を他…

比較;PTSD 複雑性PTSD 外傷的育ち 愛着障害 アダルトチルドレン

これまで、最近の精神医学やその周辺で使われる「外傷性の精神障害」について簡単にまとめてきた。 これらの概念は一つ一つ大切なのだが、難しいのはお互いがどういう関係性にあるのか、である。比較し、包含関係について探ってみようと思う。 成因 ・PTSD …

よくある外傷でも本人にとっては唯一無二の痛み。

動機付け面接勉強会から帰って、次の日は外来でした。 昨日習ったことをすぐに使おうとすると大変で、価値観を掘るとか、一つのことに20分話を進めるというのは結構ハード。やっぱり動機付けの枠を作って練習したいな、と思う。 さて、今日はまた多い外傷系…

外傷的育ちと愛着障害

アダルトチルドレンや複雑性PTSDという呼称、診断名が盛り上がる中で、さらに最近一部の精神科医やカウンセラーに認知されてきている概念「外傷的育ち」についても少しまとめてみる。 外傷的育ち、というのは、崔が2016年に発表した書籍「メンタライゼーショ…

PTSDから複雑性PTSDへ

前の記事の続き。https://thepsyiscast.hatenablog.jp/entry/2019/01/04/201938 前回は男性社会でのPTSD概念の確立、その裏で女性社会における慢性的外傷について説明した。その後、複雑性PTSDという概念が提唱されるに至る経緯を述べる。 1980年にDSM III …

今年は亥年だけど、トラ ウマ について

PTSDは阪神・淡路大震災以降、日本でも理解されるようになってきた概念だが、最近は複雑性PTSDやら、外傷的育ちやら、いろんな言葉が入り乱れている。ここで整理をしてほしいという声があったので、トライしてみたが、PTSDを語るだけでかなり時間がかかって…