Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

「可愛い子には旅をさせろ」=失敗させろ。

Kindle unlimitedに再入会して、大量の本を読もうとしている。980円だから、まぁ2ー3冊読めば元は取れるわけだけど、沢山読んでやろうと画策して、遊んでいる。

こういう月額課金系のサービスは、むかしからあまり入らないでいた。なんだか、結局読まなくて損したな、と思うのが怖かったからである。失敗を極度に恐れるのだった。

昔からそうだった。失敗を極度に恐れた。失敗に寛容でない育ちだった。失敗したら大目玉を食らうし、人の尊厳を失うような罵倒をされる。失敗は、尊厳を潰される。失敗したら人生終わり、そういう刷り込みをされてきたのだ。だから、常に人の想いに沿って生きる事で、失敗を逃れてきた。失敗しうる試験は受けなかった。だから、僕の経歴には何一つ失敗はない。

しかし、自分はもっと失敗した方が成長できたのではないか、そして 失敗を恐れない人間になった方が、今ももっと自由に動けるのではないか、と感じることが多い。道を逸れる、寄り道する、一度立ち止まる、そんな人生を歩んでみたい、そんな贅沢に見える悩みをかかえている人もいるもんなんだ。

新しいことをするのはいまでも常に怖い。他者からの誹謗中傷や、失敗した時の対処がわからない。だから確実なことしかしたくないし、結局ひと頑張りして、手が届くかわからないギリギリのところを狙って成長していく、というスタイルが取りづらい。

 

そういう自分を鑑みて、今では小さなチャレンジを積極的にするようにしている。人から見たらこれだけ毎日ブログを書くのもちょっと変かなとか思われてるかもしれないし、ダイエットブログの方で体を毎日写すのも「恥ずかしいからやめ」と言われそうなものだけど、敢えてやってみている。自分の安全を確保出来るところから少し外にでて、批判や中傷が出るかもしれないことを試してみている。それで、世界はもっと寛容である、ということを確かめたいのかもしれない。

失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!

失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!

 

失敗図鑑。unlimitedで目がついて読んでみた本だ。世界の偉人がいかに失敗してきたか、そしてそれを乗り越えてきたかを子供向けに書いた本である。僕もこう行った本を小さい時に読みたかった。人は失敗しても良いのだ、その後乗り越える力があれば、と確証が欲しかったなぁ、とぱらぱらめくりながら感じる。

 

「可愛い子には旅をさせろ」という言葉が昔からある。失敗して、苦しんで、それでも世界は慈愛に満ちていて、どんな失敗でもまた立ち直るチャンスを与えてくれる。社会から拒絶されても、そんな時には家族を頼れる、そういう気持ちを持てば、大人になってから本当に強くなれる。

可愛い子に、傷一つ与えないように守ると、可愛い子は反抗心を出して憎い子になる。そして一生両親を恨み、傷つけ合うようになる。

たくさん失敗して、たくさん学んで、たくさん怪我して強くなる、そんな育て方が出来る親がマジョリティになれば良いのになぁ。