Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

うさんくさいおっさんの書く速読術

iPad を購入してよかったなぁ、と思うのは、読書が捗るということである。

Kindleアプリをipadに入れて、無料の本や読み放題の本、アマゾンで欲しい本のキンドル版があったらそれをすぐに購入して、だーっ、と読む。

紙の本は明るくないと読めないし、少なくとも片手、ページをめくる時は両手がふさがれるが、ipadで読むとなると、まず机の上に読みやすい角度でたってくれているし、ペン一本、あるいは右手がビジーなら左手の指でちょんちょんっと叩けばすぐにページが送れる。ライン引きなども綺麗にできるし、これはかなり快適である。

 

むかしから本をよむのが苦手だと感じていて、いつかたくさん本を読みたい、読めるようになりたい、と思っていた。今でもその気持ちから、空港でヒマな時はラウンジで買い込み本をぐいぐい読むのだが、やはり両手がふさがれるとしんどい。ジュースを飲むのにも集中が分散してしまうし、くらいと読みにくいし、常に手を使わないといけないのが苦痛だった。机の上に置いて読みたいペースで進められ、両手がべつのところでも読めるのはとてもよい。

 

「おいおい、両手がお留守でどうやって本を読むんだい?君は本を読みながら何をしているんだい?」と思われるかもしれない。うーん、だいたい、患者の書類を書いている。過去の文章をほとんど変えない時など、ざっと読んで、最近の状態について一言追加コメントをタイピングしながら、目は本の方を向いて、読書を進める。手が止まったら(書くべきことが済んだら)、書類を印刷し、印刷しながら次の書類の準備をして、印刷機から出るまでの間、本を読み進める。足元の印刷機に手をさしのべて、用紙がでてくるのを確認しながら、文章を読み、出てきたらサインが必要なところにサインをしながら、文章を進める。こんなことをしているうちに、数ページよめてしまうのだ。「作業」をしながら読む、ということができる。これが紙の本だと、開くためにぐっぐと本を押し広げて、サインしてる間に閉じて、あーもう、といういらつきが出てしまうだろう。読みやすい角度で、アイパッドさんが立ってくれているのが、素晴らしい。

 

 

今日は、そんなマルチタスクをしながら何を読んでいたかというと、速読についての本である。マルチタスクをしながら本を読むスピードを上げようとしているのだから気色が悪いのも、よくわかる。

 

Kindleの無料本(正しくはアマゾンプライムkindle unlimitedで読める読み放題の本)に大量に書籍を出している苫米地英人という著者がいる。正直、昔は「うさんくさい人だなぁ」という程度にしか思っていなかったが、数冊読んでみると、自身の専門性(コンピューターサイエンスの先駆者だそうだ。ことえり、とか作ったり。)に沿った知識を出しながら、他にもさまざまな知識を総動員した話し手で良い。今日はその苫米地氏が書いた速読の本を読んだのだ。そして、その速読の本には、良い意味で裏切られ、胡散臭さがなかった。

 

速読というと、1冊読むのに5分でできるとか、10分でできるとか、それでその内容をしっかり覚えている、とか、そういう類のものを想像する。実際には、それをしているのはだいたい「飛ばし読み」で、内容を簡単に捉えたあらすじを読んでいるにすぎないのだが、そういった速読術があふれているのがこの世の中だ、という話から始まる。うんうん、そうだそうだ。しょうもない速読術を身につけてもしかたない、と感じる。

彼はこの前、350ページの本を5分で読んで打ち合わせに向かった、という。それも一言一句とばさない彼なりの速読だ、と。おおなんでこんなことができるんだろう、と考える。

答えは簡単だった。彼は、その本のバックグラウンドの知識をよくしっていたから、それができたのだ、という。速読の能力は、背景知識がいかにあるかによる、そしてその本の内容をゲシュタルトとして理解していれば、早くに読めるのだ。と。

そして、速読は、知らない情報を読み進めるための速読と、読まなくて良い本を選ぶための速読に分けられるのだと。

 

そりゃそうだな。ぼくも納得だ。新しい内容の本を、たったの5分や数秒で内容理解できるわけがない。まこと事実に基づいて速読の夢をうち破いてくれた苫米地氏には感謝したい。

しょうもないビジネス本なんかは1冊読むと、その後は似たような本なら1冊10分ぐらいでだいたいよめる。

そして、筆者がこういうことを語るのだろう、ということがわかるような本だと、はじめての本でも比較的スピーディーに読めるのも確かだ。

 

先を予想しつつ、視覚情報としての文字をうまく活用しながら先に読み進めていく練習をしていくと、彼は6倍ぐらいスピードを早くすることができる、という。うーん、6倍か。小説が6倍早く読めるとそれは素晴らしいなぁ。

 

 

当初は論文読むために買ったipadだったが、今や本を読むのとブログを書くのがメインになっている。

論文も6倍早く読めるようになるかなぁ。。。

 

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