Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

西成あいりんジャンジャン横丁飛田観光ツアー

昨日は若手精神科医の会の大会下見だったわけですが、このために九州から来てくれたA先生の為に、内情に詳しいB先生のご引率の元 大阪の南を回りました。僕はその付属品です。

 

僕自身は大阪のキタの生まれ育ちで、ミナミの文化というのは聞きしには及ぶもの、恥ずかしながらその実際を知らないで生きてきました。

 

動物園前に集合して通天閣にまず登る。物心ついて通天閣に登ったことはあったかな?どこもかしこもレインボーでうるさい感じが大阪風。通天閣の地下ではその名の通り地下アイドルがライブをしていた。(暗幕がかかっていておとがもれてきるのを聞いているだけ)登ってみると、吉本芸人のアルバイトで通天閣の写真撮りをしていたりするアレとか、あべのハルカス通天閣よりたかいからソレだったりとか、ええ意味でしょうもない大阪、という感じがあふれていました。ビリケンの足の裏を爪で削って、降りてくる。

 

ずぼらやのフグを見てもらったり、横丁の構造を練り歩いて理解しているうちに、先生行きつけの小さい串カツ屋へ。れんこん、アスパラ、シシトウといった、野菜に控えめに衣をつけてサクッと食べる串カツがまぁ絶品。ビール飲んで串くって、1人1500円行かず。うーん昼酒の極み。

 

移動して飲み屋2件目。立ち飲みで本当に安くで飲めるところをはしご。f:id:thePsyiscast:20190106220859j:image

ここもビールを2本飲んで飯食って3人で2500円程度。恐ろしい世界。

 

ここから社会見学ツアー。飛田新地を徘徊。私29歳にして初飛田。

綺麗な女の子(本当に綺麗。アイドルか?と思うほどの人が大量)が遣り手ババアの特徴ある抑揚によって勧められる飛田の恒例のソレ。ネット記事や噂では聞くものの、本物を見ると、はぁこれがそれかぁ、そりゃ大人男子のディズニーランドと言われるわけだなぁ、と納得したわけだ。治外法権だから、やむなく意味なくパトロールぐるぐるしている警官もいる。すごい文化だ。

(他先生の名誉のためにここは主張しておきますが、見学だけでした。僕も含めて誰もお店には入っていません。)

 

そこから本当に陸続きで、5分と歩かずにいわゆる「あいりん地区」にたどり着く。冬ですが、三角公園には大量のテントが並び、ホームレスさんたちの集合住宅と化していた。(ホームレスの集合住宅って、いいですねこのナンセンスコロケーション)。

f:id:thePsyiscast:20190106221911j:image本当の無一文の人が生きていくセーフティネットとなるような旅館、集合住宅が所狭しと並んでいる。ビジネスホテル1泊1000円とか、テレビやネットの向こうの世界をまじまじと見る。それでも人は生きているし、生を楽しみ喜んでいる(あくまで大部分は、だろうが)。生きるとは尊いことだ、と感じる。

 

立ち飲みのキモとホルモン食わせてくれる場所へ。ハイリキ飲みながら、15年髪の毛伸ばし続けて地面に届かんとしているおっさんとアホなこと喋りながらホルモンを食う。3人で3000円。これはハマる。

また 歩いて安い立ち飲み屋に入り、2徹後の僕はバタンキュー、御堂筋線と特急で帰ってきました、というツアーでした。

 

現代の遊郭、ホームレス地区、昼から飲むのが当たり前の串カツ。これが大阪か、と、再認識する。

文化はその場に入り込まないと本当にわからない。入り込んだ時の衝撃や、住み着いた時の当たり前が、さらに文化をホメオスタシスしていく要素となっていくのだ。