Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

輝かしい黒歴史と、サビ落とし。

息巻いて毎日更新のブログを立ち上げようと考え、先日から書いているが、やはりすぐにネタがきれそうになる。

私はそんなにネタに乏しい生活を生きているのだろうか。いやそんなことはない。精神科の実情なんて紐解けばいくらでも記事にできるものはあるだろうに、なかなか思いつかない。

僕がさいきん、世界や生活を、人に発信するような視点で見ていないからなのだろうか。

 

 

思えばブログを初めて書いたのは、中学3年生の頃だった。

時は2000年代前半、家庭用インターネットが広まり、子供達でも好きにpcをつかって(何なら個人用にpcを持ち)ネット接続をするようになっていた。ブラインドタッチは授業などでも取り上げられ、誰々はmikatypeで150字/minで打てるらしい、なんてやっていた時代だった。開国 してくださいよー、とか、もうね、アホかと、バカかと、とかを同級生同士で言い合う世の中だった。(そうだったか?)深夜にこっそり親の目を盗んでエッチなサイトを見ていたこととか、ブラクラにはまってパソコンを強制終了したこととか、懐かしい思い出の一部だ。

 

同級生が集まるホームページと2ch風BBS(したらばBBS)を友人が作り、学校の有る事無い事を語り合い、笑い合い、罵り合うのが毎日の刺激であった。そのメンバー内でブログが流行り、みんな各々にブログサイトを立ち上げて、ゲームの話や愚痴や何やを話し合うものだった。

不思議なものだ。リアルの世界、つまりは学校でも顔を合わせたり話をしたりするものなのに、その上で誰が誰だとわかりながら偽名を使ってオンラインでも会話を続ける。今ほどリアルタイムな会話が活発に行われたわけではない(LINEなどでいつでも誰かとつながるわけではない)中で、僕たちは何を求めてその二重生活を続けていたのだろうか。リアルで見せない、別人格を見せるようなことが良かったのだろうか、と思うものの、特に表と裏がくっきり分かれているようなやつもそうそういなかったし、オンラインで罵倒された時はリアルでも会うのはしんどかったこともある。

 

他聞にもれず、僕もブログをしていた。当時僕はひとつしたの女の子に恋をしていたからなのか、わからないが、「恋愛徒然日記」的な今聞くと虫酸が走りそうな題名のブログを、半分geekのような中学生が書いていたわけだ。痛々しい。ざ・黒歴史である。(筆者の黒歴史はそのうちネタに困るとたくさん掘り出されるだろうので、気長に待っていただきたい)

しかしその恋愛徒然日記は、恋愛のみのことではなく、何かしらのネタをほぼ毎日更新していた。中間考査の勉強の進み方だとか、そんなだったろうか。毎日9時から1時間ほど、パソコンに座ってぽちぽちと文章を打つ。それが毎日の日課であった。それが終わったら勉強をしたり、ギターを弾いたり、次の日の準備をして、ラジオを聴きながら、1時〜3時の間に寝る。そんな生活だったから僕の身長は平均ちょうどぐらいで止まってしまった。

 

過去のブログは残っているだろうか、とおもい検索してみても、おそらくグーグルにはかかってこない。情報の藻屑となった僕の駄文は、今も電子の海をさまよっているのだろうか。

 

当時と比べると、考えることの幅も、深さも、見えるものももっと広く大きくなっているだろうに、しかし文章はなかなか浮かばない。今思えば自分の過去はブライトで、改めてみるのも恥ずかしくなるほどの活発さ、明るさがあったように思う。学校や、仲間内の思い出は美しくて、自分が自分で入られたような、そんな気がする。過去の記憶は美化される、というやつなのかもしれないが。黒歴史ですら可愛らしい。

 

 

大学以降、自由という中で惰眠を貪り、次第に錆びさせた感性、身体を、毎日カナダワシでこすって、地金は残っているだろうかと試そう。そういう思いで、ブログ毎日書くチャレンジを続けてみよう。綱紀粛正というので、時間外に書いたり投稿したりしないといけないけど。