Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

レビー小体病 講演まとめ。

大阪大学の森先生の講演内容をだーっとまとめた。

 

久山町コホートスタディ 連続剖検で28.8%に病理所見がある

しかし、IkejimaC et al psychogeriatrics 2012 臨床診断では多くて10%程度。underdiagnosisになっている。

中核的、指標的な診断基準は対病理基準で決まっている。ほかの示唆的な診断基準はそこまでかっちりしていない。

 

疑わしい特徴:

健忘は比較的軽く、MMSEで総得点は高いのに、serial 7失敗、double pentagonが模写でない。

MMSEのプロフィールはMori E et al Dement geriatr Cogn dis 2016

serial 7, copying が特に。delayed recallは1ー2こ残している可能性が高い。

 

Ala Score ~ 注意 + 構成*5 ー再生*5/3

dlbだと総得点に比して注意構成が悪い、記憶が良い。ala t a. Int J Geriatrics PSychiatry 2002

 

精神症状

幻視の有無 かるいときから来る。

視力から聞いて、「あらぬもの」が見えないか。かならず家族と本人に両方聞く。

光、紐、糸、水などの要素的げんし。

構成されて具体的なないようの幻視。人物、小動物。

実体的意識性 

誤認妄想(カプグラ、誰かいる、テレビ誤認)

くりかえすせん妄

 

→パレイドリアテスト

 

Cognitive fluctuation Inventory

普段に比べてぼーっとし、呼びかけに反応が乏しいことはありますか。

普段に比べて集中力がなく、落ち着きがないことがありますか。

 

RBD 認知症発症の10年ぐらいまえから出る。

  大声で寝言をいう、規制をあげる

 夢の行動化 手足のばたつかせる

寝言の有無をかならず尋ねる。★

RBDSQ-J 対ポリソムノグラフィで感度88、特異度96

 

寝言・10秒以上の持続する寝言月1以上

DLBで6割 VあDで3割、ADで2割 FTLDで12、他で27%健常で6

大声のねごとなら感度40 特異度96.9%

 

RBD, PSG

錯乱性覚醒、重度のSAS、周期性四肢運動障害はよくあるが、RBD+PSG+ならば90% 以上でシヌクレイノパチーだからいいんだ。

 

パーキンソニズムは軽い。85%以上にあるらしいけど。 bradikinesia(歩行時腕振り、瞬き、指タップ、小さい字) rigidity、増強(口で住所をみる、とかでも良い)  (resting tremorは稀)(postural instability もDLBでは多くは欠如)

 

パーキンソニズム はPSP, MSA, CBD, FTDが除外できたならDLBと診断しうるが、鑑別にはMIBGがいいかも。

MIBGは対AD 感度70、特異度90

MIBG らべたろーる、フェニレフリン、レセルピン、抗うつ薬が強く影響。心不全、虚血性心疾患、糖尿病、末梢神経障害

DATはパーキンソニズムを呈するしっかんが鑑別困難。

 

支持的特徴も重要でないわけではない。

店頭、仮眠、嗅覚低下、アパシー、不安

 

重症化が早い

しぼうりつが高い

BPSDが特異的

パーキンソニズムによるうんどうしょうがいが問題。

自律神経障害が強い。

治療によく反応する。

 

コリン系:脳幹にあるアセチルコリンの角がやられている。

コリンの問題がAD以上に大きい。

 

Stint on C Am J psychiatry .2015

メタアナリシス ちょっと0をまたいでしまっているがまぁ聞くと言えそうだ、

アリセプトでOrientation , Serial, copyなどが良くなりそうだ。

 

アリセプト入れて5mg、MMSE3点あがれば10mgにしてもあまり変わりない。3点上がらなければ10mgにすると少し増える。平均としては。

パーキンソニズムがさいしょから強い人にアリセプトを使うとちょうしが悪くなるかのうせいが高い。HY4以上は怖い。

血中濃度が上がるのは、投与量、80歳以上、2D6inhibitorグレープフルーツ

抑肝散はデータはない。

 

レボドパ単独はPDに比べると効果は少ない。主観的な各制度の上昇、反応時間の分散が増大。幻覚妄想は悪化しうる。抗コリン薬はもってのほか。

ゾニサミドは有効、BPSD、認知機能には影響ないと。

PDでリバスチグミンは歩行改善、転倒減らす。

 

 

ドネペジルへの過敏性は大きな誤解。少量投与には根拠はない。

d2ブロッカーは禁忌レベル。非定型でも注意。

ベンゾは要注意。抗コリンには非常に過敏、

抗パーキンソン薬、頻尿治療薬、気管支拡張、胃腸鎮痙薬

抗コリンを有する薬剤(こうひ、TCA、ベンゾ、ふぇのちあじん)→風邪薬はかなりわるくなる。

 

dlbはADの10倍、外科的治療が必要な転倒が起きるが、それはパーキンソニズムというより、意識状態の変動だと考えられている。

pdでも転倒はアセチルコリン系ではないか、と言われることがある。