Psyは投げられた

若手精神科医が有る事無い事色々つぶやきます。

頭の画像のお勉強。

今日は都会まで出てきて、お偉いさんから画像のお話を賜る。

 

脳画像というと、「脳みその輪切り」の画像を考えるかもしれないが、実は輪切りで「形」をみているだけではわからないことがたくさんだ。精神科の病気の統合失調症うつ病、そういったものも形で見分けるのはまだまだ困難だし、脳が「痩せていく」と言われている「認知症」分野でも、(やせるんだから形でわかるでしょ、と思うかもしれないが)形だけではわからないことも多い。

 

そこで、脳みそもどこが働いててどこが働いていないとか、どこに血が回っててどこにないとか、そういう「形では分かりきらないもの」を探す画像検査がある。認知症でよくつかうのはSPECTという画像だ。

 

特殊な放射性同位体を注射して、それが脳みそにどう行き渡るかで血の流れを捉える。すると、正常ならこう、でもアルツハイマー病の患者さんならここに集まりが悪くて、レビー小体型認知症の患者さんならここがよくない、と言った「パターン」が見えてくることになる。

 

そう言ったパターンを見ながら、症候と合わせて「あぁ、この患者さんはこのタイプの認知症っぽいな」と考える。

 

 

 

以下ちょっとだけメモ。

アルツハイマーのSPECTでは、一次運動野が、正常では集積が周りより低く見えるものの、皮質の血流が低下する結果残存して見える。初期は頭頂葉の血流低下を見て後ろ側が、中期は前頭葉の血流低下が目立つ。当然、後部帯状回、きつ前部。

DLB での血流は、比して後頭葉の血流低下が強い。これは小脳との比較でみるのが良い。アルツハイマーよりきつ前部、後部帯状回の血流が残っているように見えるisland signが見られることが多い。これはsurfice mapで確かめるのが良い。DLBでは症例によってDaTのていかが 乏しいものもある。

 

ねよ。